
認知症になった母は
50年以上、琴と三味線の教師をしている。
私が生まれる前からやっていて
自宅では琴と三味線の音色が響いているのが
当たり前だった。
お弟子さんは一番多い時で30人くらい。
子供からお年寄りまで
外国人が通っていた時もあった。
今ではもう5人しかお弟子さんはいないけど
みんな30~45年以上通っている人たちで
親戚のようになっている。
母が認知症になったことで
もうちゃんとしたお稽古ができなくなった。
だけど母のためにも
お弟子さんたちは継続して通ってくれている。
とはいえ母に任せるわけにもいかないので
私も参入して
これからどう継続していくのか
みんなで話し合いをしたり
稽古の準備をしたりしているのだ。
今は一番長いお弟子さんが
母の代わりにお稽古をして
母は横でそれを見ているだけ。
(見ていることすらない時もある)
そんな状態でも
「馴染みのある場所で習い続けたい」
と言ってくれて
みんな通い続けてくださるのは
本当にありがたいことだと思う。
70歳も超えれば
50年以上同じことを続けている人は
まぁまぁいる。
父も中卒で塗装職人になり
まだ継続しているから
60年近く同じ仕事を続けていることになる。
私はwebの仕事を20年以上続けてきて
「すごい長いな〜」
なんて自分では思っていたけど
両親の50年、60年の継続力には
まだまだ届かない。
長く続けることが絶対の正解だとは
思っていないけれど
長く続けることで見える世界があると思う。
それは仕事としてのスキルもそうだけど
人との繋がりにも大きく影響する。
私も数十年後に
「気づけばこんなに長く続けていた」
と言えるものを持っていたいな。