
私が一緒に暮らしていた祖母は
とんでもなく大雑把で
小さい蜂レベルなら素手で潰す人だった。
田舎の農家で生まれ育っているから
虫は基本怖くない。
ある時、祖母と電車に乗ってて
車内に蜂が入ってしまった。
そこそこ混んでて
車内がパニックになった。
きゃー!と女性たちが騒いでたので
祖母は蜂を蚊のように手で潰してしまった。
いや、孫の私も引いたけど
多分騒いだ女性たちも引いてた。
また違う日は
「カブトムシいたよー!」
と玄関で呼ぶので見に行ったら
祖母が持ってるのはGだった。
「おばあちゃん、それGだよ!」
と言うと
「あら間違えたわ」
と言って、床に叩き落としサンダルで踏んだ。
虫に強いのは頼もしくていいけど
ある日は
塩分が高めのしょっぱい梅と
甘い蜂蜜梅を混ぜてしまったのは困った。
「なぜ混ぜたの?」
と聞いたら
「どちらも少なかったから一つにした」
とのこと…
私は蜂蜜梅しか食べれないのに…
料理はいつも豪快だけど
美味しかった。
大雑把だけど
ものすごいパワフル。
娘二人が小学生の時に
夫(祖父)を亡くしたにも関わらず
二人を私立の高校・短大まで進学させた。
その時代は
「多少の貯金があれば
どんどん貯金額が増えたから」
と祖母は言ってたけど
シングルマザーでよく頑張ったな、と思う。
亡くなった祖父は
優しいけど厳しい人だったらしく
田舎育ちの祖母に
「どうして夫にデスマス帳で話さないのか?」
と言っていたらしい。
祖母は祖父のことが大好きで
生きていた頃は
ちゃんと祖父にデスマス帳で話し
お淑やかな妻になろうとしてた様子。
でも祖父が亡くなったら
お淑やかとか言ってられない!
祖母は本来持っていた
サバイバル能力を全て出し切って
娘たちを育てあげたんだと思う。
時々短気ですぐ怒ったり
欠点もあった祖母だけど
あったかくて大きくて大好きだった。
だから私も
祖母のようにパワフルに生きたいと思う。
でもあんなに大雑把にはなれそうもない。
大雑把って
強く生きる才能だよね。