
精神医学者ヴィクトール・E・フランクルが書いた
「夜と霧」という本がある。
読んだことがある人は多いと思う。
ナチスによる強制収容所での生活が書かれた本だ。
その中で壮絶な毎日の状況と共に
ユーモアに関することが書かれている。
「私は数週間も工事場で私と一緒に働いていた一人の同僚の友人を、少しずつユーモアを言うように教え込んだ。すなわち私は彼に提案して、これからは少なくとも一日に一つ愉快な話をみつけることをお互いの義務にしようではないかと言った」
ユーモアは
人間性を保つための「魂の武器」
とも書かれている。
氷点下の場所で
薄い服とボロボロの毛布しか与えられず
ご飯はパンがちょびっとだけ。
飢えと寒さと
これからどうなるかわからない不安の中で
「ユーモア」なんて持てるでしょうか…
でもヴィクトール・E・フランクルは
ジョークを言ったり
一緒に収容されてる仲間を励ましたり
ユーモアを使って過酷な状況を乗り越えた。
なぜユーモアを大切にしたかというと
ユーモアは現実に距離を置けるスキルだから。
何か面白いことを言おうと思うと
違う視点が必要になる。
みんなが気が付いてないポイントを取り上げて
違う角度で指摘する。
テレビで芸人さんが面白いことを言うと
「さすがだな」って感じてしまう。
芸人の「ツッコミ」や面白いことが言える技術は
持って生まれた性格もあるだろうけど
物事をいろんな視点で見て
言語化するスキルが発達しているからだと思う。
面白いことを言ってやろう
って考えてないと
面白いことは浮かばない。
でもシビアな場面で
ちょっと一歩下がってみると
急にその状況が
面白くなっちゃうこともある。
この「一歩下がる」が
できるかできないか。
これで人生の捉え方が全く変わる。
本当に落ち込んでる時は
ジョークを言う気になんてなれないけど
ヴィクトール・E・フランクルのように
過酷な環境下だからこそ
ユーモアを武器として使うべき場面もあると思う。
人間は楽しいから笑うんだけど
先に笑った表情を作ると
後から楽しさがやってくるものらしい。
これを「表情フィードバック」と言う。
楽しくなくても口角を上げるだけで
なんか心が軽くなる。
これはたった今、ぜひ試してみてほしい。
指で口角をキュッと上に持ち上げてもok。
表情が明るくなると
脳は「今は危険がないんだな」と判断して
リラックスするのだとか。
逆に眉間に皺を寄せ
拳に力を入れていたら
脳は臨戦態勢だと思う。
だから体をほぐすって大事!
そして笑顔、ユーモアも大事!
ユーモアは誰かを笑わせる必要はない。
一歩下がって視点を変えればいい。
それだけで心に余裕が生まれるはずだ。